財産の多寡に関わらず、相続手続きは発生します。「財産が少ないからこそ、少しでも多くの取り分が欲しい」そんな発想が相続争いの根幹には必ずあるといっても過言ではありません。相続争いはお金持ちの世界だけの話ではないのです。
また、相続人は金銭的に余裕がないからこそ、あなたの死後すぐにでも銀行でお金を下ろしたいと思うはずです。遺言書でスムーズに手続きできるように配慮してあげるべきではないでしょうか。
人間はいつどんなことで死ぬか分かりません。
そして、若くして亡くなった場合ほど現実には問題が多いともいえます。例えば、子どもがいれば妻子に全額遺産が相続されるところ、いなければそうもいきません。入籍していなければ事態はもっと深刻です。一銭たりともパートナーが相続できず、途端に生活できなくなるという事にもなりえます。また、子どもが未成年の場合、家庭裁判所で特別代理人を選任してもらう手間がかかります。
そんなとき遺言書が効果を発揮するのです。
また、相続人は金銭的に余裕がないからこそ、あなたの死後すぐにでも銀行でお金を下ろしたいと思うはずです。遺言書でスムーズに手続きできるように配慮してあげるべきではないでしょうか。
「あの人は死んでまで私たちに迷惑をかけるのね」と嘆かれるよりも、「あの人は私たちのことをきちんと考えてくれていたのね」と感謝されたいですよね。
法律の規定はあくまで目安に過ぎません。すべての家族が規定どおりで問題ないのであれば、相続争いなど起こらないでしょう。また、実際には法律どおりに遺産を配分することすら困難なケースも多々あります。不動産や未公開株が遺産に含まれる場合などはその典型です。